メインフラワーと添え花

10年ほど前に、初めて妻がドライフラワーの作品を作り始めた頃は、お金がなくて花材が買えませんでした。
 手元にあるのは、バラだけ。私が山から取ってきたツルでリースベースをこしらえ、妻が苦心惨憺してバラとバラの葉っぱだけで作品を作っていたのです。
 やってみると分かるのですが、バラはメインフラワーとして非常に力のある花ですが、それしかないとなると、立体感を出すのに大変な苦労をすることになるのです。
 次の年の夏、河原からアナファリスを採集してきました。親しい友人からソリダスターをわけて貰いました。これでどれほど妻の作品に幅が出たことか・・・。妻は大喜びでした。
 今でこそ30種類以上のバラ以外の花を使えるようになりはしましたが、この頃のことを忘れたことはありません。妻は今でも、
「バラとアナファリスだけでもやって行ける」
と、笑います。
 花にはそれぞれ持ち場があります。バラだけが花ではないのです。バラの陰になって目立たないけれど、しっかりと支える添え花があって初めて、バラが生きるのです。どちらかが優れているということではないようです。


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