Episode62 先祖の地山形の蕎麦は質実剛健である 2005/2/01

今回の正月明けバカ旅でもっとも大きな収穫は、山形で蕎麦三昧をしたことであった。
山形は、わが先祖の出身地でもある。よって、小さいころから山形風の蕎麦を食いなれてきた私にとって、江戸文化の色濃い細い蕎麦なんぞ蕎麦ではないと、豪語する人生を歩んできているのであった。
その、自分勝手な思い込みは、山形の蕎麦街道の老舗中の老舗「あらき」の蕎麦を食って確信に変わったのである。
案内してくれたのは、山形県天童市に住むHPの弟子押野君であった。やつもまた無類の蕎麦好き。自分のHPに立派な蕎麦のページを作ってしまったほどである。
北海道の蕎麦もうまいのだ。
麺はなかなかの勝負をしているのだ。しかし、まことに残念ながら問題は麺の強いコシに対抗できるほどのツユがないことである、とまことにそう思うわけだ。
蕎麦のうまさというのは、無論のど越しも重要であるが、しかし、のどに突き刺さるがごとき強いコシを持った麺を、ツユが「まあまあ、そんなにとんがるなって」などといってなだめすかすような、つまり柔よく豪を制す的緊張感がすべてであると、私は思うわけだ。この点が北海道のツユの唯一無二の欠点であると考えざるを得ないのだ。

さすがわが先祖の地。
山形の蕎麦街道はえらかった。
これは食った人にしかわからないのだ。
そばを語るのであれば、とにもかくにも山形の蕎麦を食うしかない。その上で、じっくり蕎麦の議論を深めたいなあと、わたくしは、つくづく思うのであった。
なお、「あらき」の蕎麦の大盛りを食ったのであるが、その日は晩飯が食えなかった。圧倒的な量に、わたくしは深く頭をタレ、私の胃袋はこの強力なコシを持った蕎麦を全力で消化することに丸一晩専念したのであった。


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