Episode36   春は名のみの名残雪

 本日は4月の2日である。
 東京は桜が盛りを過ぎたとテレビで騒いでおり、メール仲間も花見は終わったなどと書いてよこす。これははっきり言ってけんかを売っているようなものである。
 まさかまさかの大雪である。
 もともと北海道のこの季節というのは、4月に一回位雪が積もるのが当たり前なのだ。当たり前なのではあるが、いざ振られると、長かった冬に逆戻りするようで極めて神経には悪い。
 高校を無事卒業して家に戻って春休みを満喫しているせがれは、昨日自転車で友達のうちに泊まりに行った。この雪である。おそらくはもう1泊になるのだろうな。先方様はいい迷惑であろう。
 で、この雪、積もるふりはするのだけれども、気温がいかに北海道とはいえ、さほど下がっていないのですぐに解ける。気の早い近所の農家は畑にキャベツを植え付けちゃった人がいる。まことにご愁傷様としか言いようがないのだけれど、毎年雪が解けると農家は腰が浮いてくる。
 じっとしていられないのだ。しかし、じっとしているほうが結果として被害は少ないのだそうだ。
 私はというと、新刊の本を眺めては、
「アー、また世間を狭くしちゃったなあ」
と、嘆くでもなく、また喜ぶでもなくといったところである。
 イルカの歌でも思い出して、雪見酒としゃれ込みたいところではある。


実践的田舎の生活?に戻る  コンテンツページへ