Episode26 静岡の山奥に日本を見た
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| 今度出るデジカメ写真の撮り方のCDROMの取材で静岡→浜松→伊賀上野→和歌山→八丈島という大移動を決行した。非常に疲れた。 ものすごく疲れた理由は、気温の差であった。 北海道を出るとき気温は5度。東京に着いたとたん気温は20度。その差15度。まだまだ序の口であることを次の日から思い知るのであるが、静岡の山奥有東木は、これでも静岡市なのかというくらいのところにある。 ここで、HPのお弟子白鳥君が日本最古のわさびを育てている。それを取材に行ったのだ。さすがにこのくらい山に入って標高があがると朝は涼しかった。 上の写真は白鳥君の家の石垣。石垣に祠がしつらえてある。こういうのははじめてみた。下の写真は、集落を見下ろす丘の上から見た茶畑の向こうに見える墓地。 古きよき日本の姿が合った。北海道などという文化も文明もほとんど何もないところに暮らしていると、古来のたたずまいがものめずらしいだけではなく、己のDNAを大いに刺激するのである。 住んでいる諸君はそれに全く気がつかないのだけれど。 自分たちの立てる音と、かわのせせらぎの音以外に一切音がしない空間というのは、これは今奇跡に近い。 早朝5時からの取材にあわせて前の晩は静岡市内に宿を取ったのだが、その喧騒がうそのようである。あんまり静かだとかえって落ち着かなくなるのは、わたくしの住環境の悪さということか。住んでいる人にとっては厳しい住環境であおると思われるのだけれど、たまに行く旅人にとっては心安らかになる集落であった。 特筆すべきは、この集落の入り口にある蕎麦屋である。てんぷらおろしそばを食ったのであるが、非常にうまかったし、安かった。蕎麦ごときは高級な食い物ではない。 そもそも、蕎麦しか取れないような荒地・やせ地で、いかなる天候具合であろうが収穫できたのが蕎麦である。貧農の露命をつないだ食品である。蕎麦とはそういうものである。気取るような食い物であるはずがないのだよ。 正直に言って、蕎麦は信州はだめである。まことに残念ながら、仙台のワンコ蕎麦もいかがなものか。蕎麦についてはかなり議論が白熱し、おかしなことを書くとお叱りも受けるが、私は根っからの蕎麦っ喰いである。自分で食ってみて、これはと思う蕎麦は、有名な蕎麦どころにはなかった。 蕎麦は、福井県と有東木が秀逸である。 |