美しいバラのドライフラワーを目指して

 1989年からバラの世界に入って、足掛け13年になろうとしています。
この10年の間に、私たち夫婦は、多分13年くらいの密度で
生きたのではないかと顔を見合わせて笑う事があります。
カメラマンとして走り回った若い日々。    
普通のOLとして平和に暮らしていた妻。
ひょんなことで知り合って、新婚時代は、炭坑勤務。
炭鉱が閉山して、何をしようかなと思っていると、バラを手伝って
くれと、師匠との出会い。
1年間バラの栽培をみっちり経験。今の10倍は働きました。
経営の方法をめぐって師匠と対立。そして独立。
ある町役場と共同でバラ園をはじめようと計画して、計画が頓挫。
1000万円近くの借金を負う。

離婚の危機は2度や3度ではありませんでした。
働いても働いても、やっぱり貧乏でした。
けれども、遠くから、本当に遠くから私たちの小さなショップに
きて下さるお客様やどんな嵐の日にでも、楽しみに通ってきて
下さる生徒さんたちの笑顔に支えられて、ここまできました。
 止めない事、続ける事、期待を裏切らない事、みんなを元気にする事。
人間は、特に私はこれらが苦手です。
しかし、バラたちは決して人を裏切りません。
それどころか、私たちを励まし、勇気づけてくれるのです。
私が怠けて、病気になってもバラたちは、私を信じてじっと耐えています。
ここまでやってこれたのは、きっとバラたちが私たちを導いてくれたに違
いありません。
バラは特別の花です。
特別の花を、少しでも美しく、元気に、生き生きと育てるのが私たちの仕事です。

                  2001年2月19日

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