ドライフラワーの世界
テレビを見ていてびっくりしました。
花屋さんが1万円のアレンジを生けるのに15分もあれば充分だというのです。
手早く、どんどん生けなさいと指示するそうです。 もちろん、生の花ですからあんまりゆっくり生けていたのではしおれてしまいます。
けれど、その花屋さんのご主人はこうもいっていました。
「日本では、花を生ける技術料としてお金を払う習慣がないから、短時間に大量のアレンジを処理しなくてはなりません」
私たちはすごいなーと感心しました。
私の妻は、どんなに急いで作ったとしても、1万円のアレンジならば、2時間はかかってしまいます。花の表情は一つ一つみんな違います。
たくさんの花の中からその場所に最ふさわしい花を一輪選び出して、しかもその花が一番生き生きと見えるように配置します。だから時間がかかります。
 それだけではありません。
生の花はしなやかで、多少乱暴に扱っても壊れることはありません。
けれども、ドライフラワーは、少しでも乱暴に扱うとバラバラに壊れてしまいます。
やっぱり時間がかかります。
ドライフラワーはフレッシュフラワーと違って、時間が経ってもしおれることはありません。
手早い仕事にあこがれを持っていますが、時間を気にし過ぎる余り、花を花として見ずに、「部品」と見るようなことが万が一にでもあってはならないと考えています。
フレッシュフラワーには独自の世界と文化があります。
それと同様に、ドライフラワーにも独自の世界と文化があるのです。
どちらかが優れているということでは決してありません。

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